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 ㉒ 東日本大震災! 復興にあたり政府に望むこと

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3月11日、突然千年に1回あるかないかの規模の東日本大震災が発生した。そして甚大な被害が発生している。 心から被災された方々にお見舞い、ならびに震災でお亡くなりになられた方々にお悔やみ申しあげます。 震災後、生き別れや死に別れの惨状をテレビ報道で見ると本当に胸が痛んできます。また福島の原子力発電所トラブルも一進一退で推移しており、ハラハラドキドキして私の血圧や血糖値もそれに連動して上下している状況です。 先日、天皇陛下によるビデオメッセージが流され、「原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ、関係者の尽力により事態の更なる悪化が回避されることを切に願っています」とのお言葉を頂きました。 このような国難であるが、ここでP2M的に【 ありのままの姿 】と【 あるべき姿 】を考えてみたい。 【 内閣のありのままの姿:現状 】 は、政府の中で長時間の議論を重ねるばかりで、いまだ有効な対策を打ち出せていない。役割が曖昧、かつ責任と権限が不明確のままで、原子力発電所のトラブル、被災者支援と災害復興をずっとやるつもりなのだろうか? 心配なのは国民、官僚、野党、与党内等のステークホルダーに対して、利害対立を避けるのではなく、強いリーダーシップをもって前向きに対処する意思の有無である。このままでは日が経つにつれて、理性をもって冷静に我慢しながら行動してきた国民も、不満や愚痴がだんだん高まって来るだろう。  【 内閣のあるべき姿 】 は、ここは国家の重大な危機であり、既存の仕組みを超えて顧客である国民に資する判断を下し、“プロジェクト体制”を即座に構築すべきである。今は “平常時” ではなく、“緊急時もしくは 非常時”なのだから、現状の平常時の組織のままでは、とてもこの国難には対応できない。内閣はこのことを国民に率直に納得させて、その使命達成のためにその“決死の覚悟の姿勢”を国民、特に被災者の方々に直接訴えるべきである。 今回の「地震・津波の災害」や「原子力発電所のトラブル」は想像以上に‘大規模・複雑・不確実’なものである。 それに膨大な人数の被災者の日常生活に密接に関係している事柄なので、精神的にもデリケートな対応も必要となる。 また利害関係が複雑な膨大な数のステークホルダー間の調整も大変難しい。 今後事態の変化に応じた様々なプロジェクトやプログラムが立ち上げられると

 ㉑  なかなか進歩しない私の中国語学習

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  2008年8月8日、北京オリンピックが盛大に幕を開けた。中国人の民族精神、四大発明、偉大な思想家の孔子の伝統で演出され、「同一個世界 同一個夢想」という北京オリンピックのテーマで世界中の人々が喜びの気持ちを共有した。中国は日本を追い抜く目覚ましい経済成長をしており、私達は中国の話題や中国語に触れる機会が増えてきている。中国には日本にない比類ない生命力がある。 4千年の悠久の歴史を持つ文化、宗教、習慣、生活・・しぶとさがある 。  中国語を母国語としている人は約12億人、世界で最も多くの人口に話されている言語である。英語と同じように中国語が仕事に役立つ時代になってきており、グローバル化の中で中国人と直接コミュニケーションできることは大事である。私の周りの中国人はほとんど日本語を喋るが、日本人で中国語を喋る人は少ない。  PMAJの関西P2M研究会のオフショアー分科会のメンバーの中には中国語の勉強をしている人も多い。メンバーには中国人も含まれている。しかし私の場合は、ダラダラと中国語を勉強しているせいか、遅遅として進まないのである。反省を兼ねて、これまでに私のやってきた中国語学習の経過を省みることにする。 1. 小説や唐詩選を読む  日本人は昔から漢字を学び、長く中国に知らず知らずに親しんできた。 私も学生時代を思い出して見ると、論語や李白・杜甫等の唐詩選を習ったように思う。 吉川英治の三国志も何回も繰り返し読んだ。劉備、曹操、諸葛亮、関羽・・波乱万丈で面白い。曹操は憎たらしいが人を引き付ける魅力がある。  しかしこれら古典文学を何回読んでみても、中国語の会話には全く役に立たない。 2.好きな歌手の歌詞を覚える。  私はテレサ・テンの歌が好きである。とにかく音程が安定して聞き惚れる、很好聽! 日本の美空ひばり、韓国の李成愛、中国のテレサ・テン(鄧麗君Dèng Lìjūn)はアジアの3大歌手とのこと、特にテレサ・テンの中国語の音楽的響きが美しい。「つぐない、愛人、時の流れに身をまかせ、我只在乎你、小城故事、月亮代表我的心・・」とだんだん深みに入っていく。しかし、テレサ・テンの歌が上手になっても、中国語の会話の方はサッパリ上達しない。 3.中国語の会話の本に目を通す。  「中国語のすすめ (講談社現代新書 鐘ヶ江 信光著)」を読んでみた。 この本は中国語の発音・文型・表

  ⑳ PMAJジャーナル40号掲載  これからの日中関係の課題

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右下の「 続きを読む」を押してから、 下記 url をクリックして下さい。 http://ysakaguchi.com/wp-content/uploads/2014/09/journal040.pdf

 ⑲ PMAJジャーナル33号掲載  オフショア開発の事例研究

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  右下の「 続きを読む」を押してから、 下記URLをクリックしてお読み下さい。 https://www.pmaj.or.jp/library/open/regular/kns20081010.pdf

 ⑱ 人生100年時代におけるシニアの生き方

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2019/09/16   新聞で 「人生100年時代」という言葉をやたらと目にするようになってきた。2016年にロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットンの著作「人生100年時代の人生戦略」という本が日本でベストセラーとなったからだ。奇しくも同じ時期に、小泉進次郎など若手議員が人生100年時 代の社会保障 を提言した。日本政府も人生100年時代構想会議を立上げ、平均寿命が短かった時代の現在の制度で、人生100年時代の現実に合わなくなった部分を改革しようとしている。しかし私は「人生100年時代」の到来と言われても、まだピンと来ない。    ITコーディネータは「企業のサバイバル戦略」を立案するのが役目だが、中高年は人生100年時代の環境変化に対して、自分自身のサバイバル戦略を立案・実践することが必要となっている。ここで、人生100年時代のイメージを明確にするために2065年の年代別の人口構成を確認してみよう(以下のリンク先)。予想通り、日本は年寄りばかりで子供が異常に少ない国になるようだ。   ・2065年の人口ピラミッド、国立社会保障・人口問題研究所   http://www.ipss.go.jp/site-ad/TopPageData/2065.png    人生100年時代が到来したとしても、長寿社会の到来と楽観的に喜んでばかりはいられない。残念ながら、良いこと・楽しいことばかりではなく、満足して幸せに暮らすために1つ1つ解決していかなければならない、悪いこと・心配なことが多い。    ここで中高年の視点で悪いこと・心配なことを3点挙げてみた。最低でもこの3点は解決する必要がある。それは「高齢者の働き方」、「老後の資金計画や年金」、「老後の病気や死に方」である。   1. 高齢者の働き方  寿命が100歳まで延長すると、60歳で定年を迎えた人は心も体も元気だし、残りの人生はまだ40年も残っている。そうなると金銭的理由や生き甲斐の維持のために、多くの人が定年後も働き続けたいと願うだろう。    しかし企業は倒産、廃業、売却を経て統廃合していくものである。すなわち、企業の寿命は短くなっている。現在のIT業界を見るに明白である。老舗のNEC、富士通、東芝、リコーなどかつて優良企業と言われた企業でも、「不採算事業からの撤退」や「容赦のない大量リストラ」を実施して

 ⑰ 経営者からのホームページの活用の相談について

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  2019/02/25 代の私は、古希(70歳)を過ぎ体力と気力が衰えてきた、このまま家でボーっとしてると、早晩、濡れ落ち葉になりそうなので、老け込まないように次の2つの対策をやっている。   1. 趣味をテーマにした個人ホームページサイトを運用する  「Googleアナリティクス」で私のホームページへのアクセスを分析すると、月に300件程度のアクセスがあり、その半数は外国からのアクセスである。ホームページのコンテンツは全て日本語なので多分外国にいる日本人がアクセスしていると推測している。ハッカーからの怪しいアクセスも時々ある。ハッカーは気まぐれで台風や地震のように忘れた頃にやってくる。  時々ハプニングが発生するが、色んな人に教えてもらいながら、自らWordpressを使ってホームページを細々と運用している。     2. 経営者からのホームページの活用の相談について  最近、自営業を社長として営んでいる、昔ながらの友人から「ホームページ」の活用について相談を受けた。同業の競合他社がホームページを戦略的に活用して業績を伸ばしているという噂が耳に入っているようだ。「自社のホームページ」は営業戦略にうまく活用されてないと不満・心配に思われている。なぜうまく活用されていないか、友人の思いを聞きながら探ってみることにした。  友人の話を聞いていると、「ホームページ構築の狙いや目的」がそもそも明確でない。それらが曖昧だと評価基準がないのでホームページの良し悪しの判断ができない。  ただ、冷静に考えるとホームページ構築の狙い・目的を明確にすることは意外と難しい。ホームページは経営戦略を実践するための手段に過ぎない。しかし、その目的を明確に絞りこみ、文書化することは意外と手間と時間がかかる。    友人の会社がホームページを構築したきっかけは単純で、名刺にURLが印刷されてないと「格好が悪い」と営業が社長に報告したことである。自社もホームページくらいないと世間体が悪いとの社員4名全員の意向から、会社のパンフレットの内容をベースに作ったが、記事が更新されず内容が陳腐化してきているようだ。   本質的にこの課題を改善するには、マーケティング・営業・企画についてホームページ戦略を立案・改善できる人材を日頃から育成しておくことが重要である。   3. 小規模企業のホームページはCMS

 ⑯ 客観的な事実よりも主観的な判断を優先させる

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2018/10/08 ときに客観的な事実より主観的な判断    先日のコラムで量子コンピュータという斬新なテーマが取り上げられていた。難解な量子コンピュータの仕組みは私にとってチンプンカンプンだが、適用分野が意外と拡大するかもしれないと期待している。  この量子コンピュータの話題の背景には、現在の世の中の仕組みが複雑かつデータが膨大となっており、従来の科学的手法では解決できず、これまでにない画期的な解決手法が求められていることがある。   1. 量子力学とは何か  量子コンピュータは、カナダのD-Wave Systems社が2011年に既に商用化しており、IBM、Googleは2020年から量子コンピュータによるクラウドサービスを始めるようだ。果たして量子コンピュータとはいったい何者か、量子コンピュータの何が期待されているのか。ここでは量子コンピューターの基礎となっている量子力学に触れる。    量子とは、粒子と波の性質をあわせ持つ、非常に小さな物質やエネルギーの単位のことである。物質を構成している電子・中性子・陽子といったものが量子である。量子の歴史は古く、既に百年前から提示されていた。特に粒子と波動の二重性を証明した「二重スリット実験」が有名である。   ・二重スリット実験   https://www.youtube.com/watch?v=-EYmgL8kD2g    この「二重スリット実験」を理解するには従来の考え方から抜け出す必要がある。  つまり「光は波でもあり、かつ粒子でもある」という、それまでの物理学の常識と矛盾する考え方を受け入れる必要がある。もう少し説明すると、波と粒子は別々の性質を持つが、「波として見れば波になり、粒子として見れば粒子になる」という一見不合理な事実を受け入れることに本質がある!  話を分かりやすくするために卑近な例で説明すると、「人間は男性でもあり、女性でもありうる。男性として見れば男性になり、女性として見れば女性になる」という奇妙な考え方を受け入れる必要がある。  別の言い方をすれば、「客観が主観を決めるのではなく、主観が客観を決める」という考え方へ頭を切り替える必要がある。つまり「客観的に考えなくてはならない」という日常の常識を打ち破り、「主観的に考えてもよい」とする。ここに私達にとっての量子力学への興味と期待がある。